プロフィール

内なる想いを、伝わる言葉に

【代表講師】安倍大資(Daisuke Abe)

プロコーチ、執筆家。フルエール(FULLYELL)代表。リーダーの使命や価値観を言語化し、ブレない自分を作る個人理念(マイクレド)のコーチングプログラムを主宰。

プログラムを始めたきっかけはなんですか

私は大学卒業後、35歳まで日本経済新聞の記者をしていました。300万人の読者に12年間記事を届けてきました。取材では大臣、大企業のトップ、政治家、官僚、中小企業経営者、トップスポーツ選手、プロバーテンダーなど1000人近いリーダーに直接話を聞く機会に恵まれました。

リーダーと一対一で取材するとき、私が一番、大事にしていた質問があります。それは「なぜ、その仕事をしているのですか」という問いです。

この質問を投げかけた時、明確にご自身の言葉で語れる人と、そうでない人に分かれます。ご自身の言葉で語れる人は、人として魅力的ですし、そのリーダーについていく人も楽しそうに見えました。一方で、自分の仕事観について残念ながらとってつけたような話にとどまる方は、仕事が辛そうですし、人を引きつけられないと感じました。

人を引きつけるリーダーには、ブレないその人独自の理念がある。このことを記者時代の12年間で学びました。

記者時代の経験をもとに、私は一人ひとりの想いを言葉にすることで、人を応援する仕事をしたいと思いました。「内なる想いを、伝わる言葉にする」というテーマで、プログラムを作ることを決めたのです。

なぜ新聞記者からコーチに転身したのですか

記者として仕事をするうち、一人ひとりの思いや考えをもっと深く聴きたいと思うようになったためです。記者の場合はニュースが命です。新しい情報を得るために多くの方を日々取材します。それは刺激的で学びも多くやりがいも感じていたのですが、私の場合は、その人の個人的な考えを知りたいという思いが強いことに気づいたのです。

例えば、企業経営者を取材するときに、新聞記者の場合ですと「どんな新商品を投入するか」や「工場新設をいつにするか」といったニュースが出てきそうな話題を振ります。しかし私は、そうした企業の戦略的な話よりも、「どういう思いで日々仕事をしているのか」「なぜ経営者になったのか」といった経営者個人のストーリーに興味がありました。ニュースよりも、人のそもそもの考え方や思いの方に関心があったのです。

34歳の時、コーチングという対話の仕事があると知りました。初めて動画を見た時、衝撃を受けました。一対一で向き合うスタイルは記者と同じです。しかし、やりとりの内容が全く異なるものだったのです。「最近考えていることはなんですか」「いま何か感じることはありますか」といった個人にフォーカスした問いかけをしていました。コーチは何かを教えているのではなく、問いかけることでクライアントの願いを引き出しています。対話が進むにつれて、クラアントの表情は清々しく変わっていきます。

「こんな対話をやってみたい」と率直に思いました。同時に「自分の人に対する自然な興味を活かせる道ではないか」と感じたのです。

仕事のコンセプトはなんですか

コーチングと出会い、トレーニングを始めました。私自身もコーチをつけて自分自身の変化を体験してきました。そうするうち、ある課題に気づきました。コーチングは対話のやりとりです。そのため、活字になることはありません。せっかくコーチングによっていい気づきが生まれたり、新しい考えが浮かんでも、コーチングの時間が終われば次第にその思いはしぼんでいきます。それはもったいないことだと感じました。

記者の場合ですと、インタビューした後は記事にします。すぐに記事にしなくても、少なくともメモは必ず残します。それがコーチングのやりとりにはありません。この「字にしない」というコーチングの課題は、記者をしてきた私にとってチャンスではないかと思ったのです。コーチングのやり取りで生まれたものを、言葉として残すことは誰もやっていない。それならそれを組み合わせれば、独自のサービスを生み出せるのではないかと思いました。

「コーチングを記事にする」というコンセプトで仕事をしようと思いました。私自身も仕事や生き方に悩んでいた時、コーチングに救われた経験があります。コーチングによって一人ひとりの願いを聞き、人生をより良いものに変えていく仕事ができたのなら、どんなに素晴らしいことかと本心から思えたのです。

なぜ言葉にこだわりをもっているのですか

根っこにあるのは、自分自身が話し下手だという意識です。私は内省的な人間で、自分の考えをスラスラ話すことは得意でないという自覚があります。子どもの時、自分の考えが器用に表に出せず、口先が回る人や高圧的な人に言いくるめられることが度々ありました。本当はそう思っていないのに「お前はきっとそう思っているんだろ」などと言われ、言い返せずに口をつぐみ、その人の考えになびいてしまうことがありました。それは悔しいことでした。腹の底では怒りすら湧いていました。

だから私は、思っていることを言葉にできない人の気持ちがわかります。世の中には、自分の本心を押し殺しながら生きている人がたくさんいます。とりわけ日本では「世間体」という言いたいことを言わせない同調圧力の空気が、学校にも職場にも家庭にも至るところにはびこっています。世間体は、個々人の考えを軽んじたり無視したりする暗い世界です。その世界に生きていると、自分が本当は何を考えているのか分からなくなっていきます。思いを言葉にしなければ、自分自身の気持ちすらつかめなくなります。私自身がたどった過去でした。

だから私は、あなたが本当に思っていることを言葉にして欲しいのです。言葉にすることで初めて、本当は自分が何を望んでいるのかがわかります。本心からの言葉は、暗い世界に差し込む希望の光とも言えるのではないでしょうか。闇夜に光をもたらす目覚めの朝陽といってもいいかもしれません。言葉という光を一緒に探していきたい。その光には、世間体の人を自然体の人に変える力がある。コーチとしての私の信念です。

クライアントにはどのような方が多いですか

中小経営者や大企業のマネージャー層の方もいれば、独立志望の20代会社員、歌手やダンサーもいます。共通しているのは、個人の考えを大事に仕事をしていきたいという方です。誰かから与えられるのではなく、自ら仕事をつくっていきたいと願う方を私はリーダーと捉えています。そうした方に欠かせないのは、ご自身が本当は何をしたいのか、何を目指しているのかご自身と向き合い、そして言語化することです。私のプログラムでは「内なる思い」を「伝わる言葉」にすることをお手伝いしています

以前のクライアントさんの中には、コーチングの成果をまとめた紙面を「自分の軸がブレた時のお守りにしています」と言ってくださいました。大切な思いも、日々の生活を送っているうちに忘れてしまいます。しかし、言葉に残し、折に触れて見返すことで、自分自身のあり方を取り戻せるのではないでしょうか。それは個人であっても、企業であっても同じだと思います。

今後のビジョンについて教えてください

私のビジョンは「すべてのリーダーがマイクレドをもち、自然体で輝く世界を創る」です。「自然体」というのは、心と頭と体がつながっている状態と定義しています。一人ひとりが「こうあるべき」という頭で考えた硬直的な枠を超えて「こうありたい」という心が望む生き方をコーチとして後押ししたいと思っています。

「世の中にこういうサービスを届けていきたい」という内なる想いから働くリーダーの方は、本当に輝いています。駆け出し記者時代にそうした経営者を、まぶしく見ていました。まさに心と頭と体が一体になって、躍動している方々でした。そうしたリーダーの方が増えれば、きっと世の中はもっと彩りにあふれ、豊かになっていくのではないでしょうか。この仕事を通じて、そうした自然体で生きる仲間とたくさん出会っていきたいと思っています。

安倍大資(あべ・だいすけ)

1985年生まれ北九州市出身。小倉高校、早稲田大学商学部卒業後、日本経済新聞の記者に。霞ヶ関の記者クラブや地方支局、紙面編集担当など12年勤め、300万人の読者に記事を届けてきた。

経営者や政治家、プロスポーツ選手ら各界のリーダー1000人を取材。「なぜこの仕事をしているのか」を自らの言葉で語れるリーダーに人が集まることを知る。ブレない個人の理念こそ成果の源泉だと気づき、リーダー向けのコーチングプログラムを開発。2021年4月に独立しコーチングカンパニー・FULLYELL(フルエール)を立ち上げた。

33歳の時に約9ヶ月のうつ状態を経験。自分自身の内側の思いに向き合う大切さを身をもって知る。コーチングに出会い自分自身が救われたことから、クライアントにも「内なる想い」を大切にする対話を心がけている。

チャレンジする人を応援することが好きで、高校時代には応援部で活動した。山歩きやキャンプ好きの気象予報士。

国際コーチ連盟認定機関 CTI(Co-Active Training Institute)の上級(プロ)コースに在籍中(2021年10月現在)

7月から日本一周の旅をしています。

マイクレド構築プログラムを主宰。
プログラム内容を詳しく知りたい方はこちら

個人のHPはこちら(旅の記録や読書録を順次更新しています)
https://abedaisuke.net/



安倍大資(あべだいすけ)
コーチ・執筆家(元・日本経済新聞記者)
フルエール代表

日経新聞で12年間(2009〜21年)記者として働く。各界のリーダー1000人を取材。300万人の読者に3000本の記事を執筆してきた。

20代前半から約10年間メンタル面の好不調の波に悩む。33歳の時に9ヶ月うつ状態に。人生に行き詰まり、価値観を徹底的に見つめ直すことで長年の悩みを解消した経験をもつ。「人は本当の願いに気づくことで変われる」という実体験からコーチに転身した。

中小経営者向けのクレド構築プログラムを主宰。年30社ペースで、共感される経営理念作りに取り組んでいる。


早稲田大学商学部卒、北九州市出身。

詳細なプロフィール
個人のHP

7月からバンライフで日本一周の旅をしています。仕事をしながらどのような旅をしているのかお伝えします。
10月18日に福島県で講演させていただきました。「300万人から共感される一言づくり〜『ブレない私』になる魔法のカード」をテーマに、マイクレドの作り方をお伝えしました。ライブ配信とあわせて100人以上の方にお集まりいただきました。