クレドとは

マイクレドという言葉に注目が集まっています。「私の理念」という意味で「個人理念」という言い方もされています。聴きなれない方も少なくないかもしれません。マイクレドとはどういうものなのでしょうか。以下、QA方式でお伝えしていきます。

そもそもクレドとはどういう意味なの?

A.  クレドとはラテン語で、志や約束、使命といった意味をもちます。社長と従業員を含めた会社全体で心がける理念や信条のことをいいます。

最近では「クレドカード」を指す言葉としても広がってきています。クレドカードを導入している企業として、リッツカールトンやジョンソン&ジョンソンがよく例にあがります。全従業員が常に携行して、仕事のよりどころとして使われています。

クレドカードにはどんなことが書かれているの?

A. クレドカードには、主に3つのことが書かれています。ミッション、ビジョン、バリューです。ミッションや使命、ビジョンは将来ありたい姿、バリューは日々の心がけ(価値観)を意味しています。この3つを合わせてクレド、という呼び方をしています。

マイクレドってなに?

 A. 「企業理念の個人版」と考えるとわかりやすいでしょう。企業にミッションやビジョンがあるように、個人にもその人ならではの使命や未来があります。一人ひとりのミッション、ビジョン、バリューを明らかにしたのがマイクレド(個人理念)です。個人の考えを尊重する欧米ではパーソナル フィロソフィーという言い方もされています。

ミッション、ビジョン、バリューという言葉がよくわからないのですが

A. 私もそう感じます。この3つの言葉はいろいろな訳され方がしています。これらを語る人によって定義が変わります。それは英語を消化不良のまま使っているからにほかなりません。

それぞれ日本語で端的に言えば、次のようになります。

ミッション=「人生の目的」
ビジョン=「叶えたい未来」
バリュー=「(未来を実現するための)行動・あり方」

で十分です。図示すると、次にのようになります。

山登りで言えば、山に登る理由がミッション、ビジョンは山頂からの景色、バリューは山頂までの登り方に例えることができます。

ミッション、ビジョン、バリューという言い方は難しいですが、実はとてもシンプルな考え方ができるのです。

 

マイクレドがいま注目されているのはどうして?

A.  個人を主体にして働く時代の流れが強まっていることが考えられます。労働力人口の減少を背景に、国は2015年から「働き方改革」の旗を掲げ、女性や高齢者、外国人などを含めて働きやすい環境整備を進めてきました。企業の副業解禁やテレワークを勧める動きもこの流れにあります。この流れが、2020年からの新型コロナウイルスの蔓延によって、一気に強まりました。在宅勤務が当たり前になり、組織にとらわれない柔軟に働き方に目覚めた方が増えたことで、個人としてどう生きて、どう働きたいのかを明確にするマイクレドが注目されるようになったようです。

一例として、コロナをきっかけに自分で働き方を選ぶフリーランスの方は着実に増えています。

マイクレドはどういう人が作っているの?

A. マイクレドは、自分の生き方や働き方を明確にしたいという方からから支持を集めています。正式な統計はありませんが、起業家、士業の方、プロ・フリーランス、個人事業主、独立志向の会社員が作っている場合が多いです。社員数20人以下くらいの比較的規模の小さな会社の経営者には、マイクレドを企業理念として活用している例もあります。

 

マイクレドを作ると、どんないいことがあるの?

A. 自分が本当にやりたいことが明確になります。人生の目的(ミッション)を見つけ、叶えたい未来(ビジョン)を描き、日々の行動・あり方(バリュー)に落とし込むことで、誰かから振り回されることなく、あなたが一番願う人生へ踏み出すことができます。ブレることがほとんどなくなるため、仕事もプライベートも充実感を覚えやすくなります。気持ちが沈みそうになっても、マイクレドカードが常に手元にあるので回復も著しく早くなるという効果もあります。

自分がブレないということだけでなく、相手からの共感も呼びやすくなります。自分の想いが明確になることで、考えが伝わりやすくなり、理解者や協力者が自然と現れるようになります。ビジネスパーソンの中には、名刺と合わせてマイクレドカードを渡して、自分を知ってもらうという使い方をする人もいます。

マイクレドは誰でも作れるの?

自分の想いがある人であれば、誰でも作ることができます。特に、個人を主体に仕事している人、またこれからしていきたい人にはおすすめです。どんな仕事をするのも、なぜ自分がやるのか、どのような思いでやるのかということを考えることは欠かせません。マイクレドを作ることで、自分の考えが整理でき、ブレそうになった時のお守りにできます。

マイクレドが向いていない人は?

会社や組織の指示に従う人生で十分と思われる方は、向いていないと思います。自分の理念が必要ないためです。指示に従い続けたり、世間体に合わせたりする人生に限界を感じ、自分ならではの生き方や働き方を望む方に、マイクレド作りをお勧めします。



安倍大資(あべだいすけ)
コーチ・執筆家(元・日本経済新聞記者)
フルエール代表

日経新聞で12年間(2009〜21年)記者として働く。各界のリーダー1000人を取材。300万人の読者に3000本の記事を執筆してきた。

20代前半から約10年間メンタル面の好不調の波に悩む。33歳の時に9ヶ月うつ状態に。人生に行き詰まり、価値観を徹底的に見つめ直すことで長年の悩みを解消した経験をもつ。「人は本当の願いに気づくことで変われる」という実体験からコーチに転身した。

中小経営者向けのクレド構築プログラムを主宰。年30社ペースで、共感される経営理念作りに取り組んでいる。


早稲田大学商学部卒、北九州市出身。

詳細なプロフィール
個人のHP

7月からバンライフで日本一周の旅をしています。仕事をしながらどのような旅をしているのかお伝えします。
10月18日に福島県で講演させていただきました。「300万人から共感される一言づくり〜『ブレない私』になる魔法のカード」をテーマに、マイクレドの作り方をお伝えしました。ライブ配信とあわせて100人以上の方にお集まりいただきました。