「応援したくなる人」に共通する3つのこと

最終更新日:2021年9月28日

「応援したくなる人」に共通する3つのこと

私はコーチング業をしています。コーチングとは、人を応援する仕事だと考えています。

コーチングをしながら時々考えることがあります。応援したくなる人とはどのような人なのかということです。個人的な言い方をすれば、コーチングをしたいと思う人はどんな人なのかということです。

私はコーチング事業を始める前は、新聞記者をしていました。記者にとって応援することは、記事に取り上げるということです。記事にしたいと思える人と、そうではない人がいたのは確かです。記者時代を振り返ることで、応援したい人がどんな人なのか考えられそうです。

また私は、高校時代は応援部で活動していました。応援部はまさに人を応援する活動でした。ここからも応援したい人がどんな人か考える材料がありそうです。

私の【コーチング】【新聞記者】【応援部】の経験から、応援したくなる人とは、どんな人なのか私見を書いてみたいと思います。

①過去の自分から変わろうとしている人

まず私は「過去の自分から変わろうとしている人」を応援したいと思っています。過去にどのようなことがあっても、私たちにできるのはいまを生きることです。自分の経験からも過去を乗り越えることは、険しい登山道を登り切るように大変なことです。それでもその困難に立ち向かっている人に対して、私はめいっぱいの追い風になりたいと思っています。

以前のクライアントに30代の会社員の方がいました。企業にお勤めで、会社の制度を使って1ヶ月休みを取ったそうです。その期間で、やりたくても踏み出せなかった農業に挑戦したいと思い立ちました。

その方は九州の農地に拠点を移し、ゆずや椎茸などの農産物を仕入れて加工食品の販売を始めました。ネット通販を使い、3ヶ月で100万円近い売り上げを出しました。

私はその方と週1回、電話でコーチングで対話をしました。ご自身が挑戦したいことを率直に語り、その言葉通り行動もどんどんと変わっていく姿は、鮮烈なほどでした。いまを生きる躍動した人の姿でした。ご自身も「自分にこんな力があるとは思わなかった」と語っていました。

屈折した過去があったとしても、「やってみたい」という挑戦心を信じて変わろうと一歩を踏み出した人に、応援の眼差しが注がれるのではないでしょうか。

②「ありたい社会」を創り出そうとしている人

2つ目は、ご自身が理想とする社会を自ら作ろうとしている人です。

記者時代に、ある不動産会社の経営者の方を取材しました。社長は車椅子ユーザーの方でした。20代の時にビルから誤って落ちる事故を経験し、下半身が動かなくなってしまいました。

事故当初は嘆いたそうですが、車椅子を使うことで初めて気づくことも多かったそうです。例えば、建物の入り口などにある少しの段差が、車椅子利用者にとってハードルだと知りました。それまで不動産販売をしていても気づかなかったそうです。そこで、バリアフリーを徹底した不動産を仲介したり、自ら商品開発に助言したりするようになりました。そうすると、車椅子利用者はもちろんのこと、足腰に不安を抱える高齢者の方からの引き合いも増えるようになったのです。

社長はさらに車椅子ユーザーでも入りやすい飲食店を紹介するサイトの運営を始めました。車椅子ユーザーがためらうことなく外出できる社会をつくりたいという願いからです。「ハードのバリアをハートで解消する」をテーマとしたNPO法人「アクセシブル・ラボ」を立ち上げ、活躍の場を全国に広げています。

記者として社長のお話を聞いていると、応援せずにはいられませんでした理想とする社会をただ語るのではなく、自ら創り出そうとする姿は、いつお会いしてもまぶしく見えました。社長の周りには、同じように志ある方が集まっています。志は新たな志を生むのでしょう。ありたい社会を自ら作ろうと奮闘している人に、応援が集まるのだと思います。

③不遇にめげずコツコツ取り組んでいる人

もう一例は、応援部の経験から考えたいと思います。

私たち応援部は、よく野球部の応援をしていました。試合になると、やはり目立つ存在であるエースピッチャーや、四番バッターには声援が集まります。いざというときに頼りになる選手は、やはり応援のしがいがあります。

しかし、応援されるのは目立つ選手だけでしょうか。そんなことはありません。裏方の選手にも声援が高まります。特に、コツコツ練習に励む選手が代打などで出てきたときには、応援の声が大きくなります。

例えば、野球にはベースコーチという役割があります。一塁と三塁側のファウルグランドに立ち、走者に指示をする仕事です。レギュラーになりきれない選手が受けもつことが多いポジションです。

そうしたベースコーチの選手が、代打で出ると、私たち応援部はここぞとばかりに気合を込めました。あらん限りの声で、選手の名を連呼しました。ヒットを打てば、スタンド中大騒ぎです。そんな時には、エースが三振を奪ったり、四番がホームランをかっ飛ばしたりした時とは異なる、共感の声援が渦巻いていました。恵まれたポジションでなくてもめげず、コツコツ努力を重ねる人に共感や応援が集まるのだと思います。

新たな一歩を最前列で応援したい

まとめるとすると応援したくなる人とは、「自分が変わろうとしている人」「社会をよりよく変えようと奮闘している人」「不遇にめげずコツコツ取り組む人」といえそうです。

応援されることで、人は自分が持っているもの以上の力を出すことができます。挑戦を応援し合うことで、これまで無理だと思われていたことが実現できるようになるはずです。

新型コロナ禍が続き、先の見えにくい時代に入っています。このような時代だからこそ、新たな一歩に挑む方を、私は最前列で応援したいと思っています。

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安倍大資(あべだいすけ)
コーチ・執筆家(元・日本経済新聞記者)
フルエール代表

日経新聞で12年間(2009〜21年)記者として働く。各界のリーダー1000人を取材。300万人の読者に3000本の記事を執筆してきた。

20代前半から約10年間メンタル面の好不調の波に悩む。33歳の時に9ヶ月うつ状態に。人生に行き詰まり、価値観を徹底的に見つめ直すことで長年の悩みを解消した経験をもつ。「人は本当の願いに気づくことで変われる」という実体験からコーチに転身した。

中小経営者向けのクレド構築プログラムを主宰。年30社ペースで、共感される経営理念作りに取り組んでいる。


早稲田大学商学部卒、北九州市出身。

詳細なプロフィール
個人のHP

7月からバンライフで日本一周の旅をしています。仕事をしながらどのような旅をしているのかお伝えします。
10月18日に福島県で講演させていただきました。「300万人から共感される一言づくり〜『ブレない私』になる魔法のカード」をテーマに、マイクレドの作り方をお伝えしました。ライブ配信とあわせて100人以上の方にお集まりいただきました。